卒業生インタビュー 白川密成/あかね

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● 本科卒業生インタビュー 私の寺業計画書

お遍路カルチャーの
次の百年へ
地域と共に歩む

白川密成/あかね

(高野山真言宗 府頭山 栄福寺 住職/住職の妻)
●白川密成
1978年生まれ。2001年、四国八十八ヶ所霊場・栄福寺の住職に24歳で就任。同年「ほぼ日刊イトイ新聞」に「坊さん。」を連載開始。その後、『ボクは坊さん。』に続き『空海さんに聞いてみよう』を出版。「文學界」等への寄稿からテレビ番組出演等まで幅の広い活動で知られる。
●白川あかね
1976年生まれ。龍谷大学卒業後、約7年の会社勤めをするが、僧侶になるという夢を諦めきれず退職して高野山にて修行。僧名は法慧。高野山大学大学院を経て、1200年余の歴史ある栄福寺に嫁ぎ、新しい風を吹き込んでいる。


 

充実した講義と仲間との交流で、毎回パワーをもらえる

あかね:今後お寺がこのままのかたちではやっていけないという危機感を持っていました。でも漠然としすぎて、どうしていいかわからず悶々としていたところ、この塾はまさに渡りに船でした。

密成:「まず私が受ける!」と塾に通い始めた妻がいつも充実して帰ってくるので、だんだん羨ましくなってぼくも翌年に受講しました(笑) でも実は、それ以前に塾のゲスト講師として呼んでもらったことがあったんです。そのとき塾長の松本さんの講義や参加者との交流からすごくパワーをもらった経験も大きかった。

 

お寺の運営から宗教的なことまで深く話せる、
「ありそうでなかった場」

あかね:自坊の課題やその解決に向けた取り組みを具体的に把握できたのも良かったですし、お寺を良くしようという同じ志を持った仲間と、宗派や地域を超えてたくさん出会えたのが一番の財産です。同じ方向を向いているからこそ気持ちを分かってくれるし、相談できる。

密成:同じ宗派や近所のお寺さんとの交流と何が違うんだろう?「ありそうでなかった場」というとおかしいですけど、塾の仲間とは年齢も宗派も立場も関係なく、お寺の運営から宗教的なことまで他で話せないような本質的なテーマをスッと話せるのがとてもいいですね。おかげで私のお寺付き合いは多チャンネル化しました。未来の住職塾はサブじゃなくてメインのチャンネルです。

 

「マルシェ」をきっかけに、地域の中のお寺へ。
寺業計画書が日々の仕事の羅針盤に

あかね:寺業計画の「お寺を舞台にしたマルシェ」を去年初めて実行しました。うちはお遍路寺院ということもあり、地域の中のお寺という意味合いが弱かったのですが、マルシェのおかげで地元の人とのつながりもできたし、お客さんもたくさん来てくれて、大成功でした。

密成:ぼくは自分の寺業計画書をラミネート加工していつも見えるところに置いています。仕事の優先順位や進行を確認する羅針盤として、忙しい中でもすごく頼りになっていますね。

 

奥さんが未来の住職塾を受講すれば、
住職が楽になる!?

あかね:夫婦ならば、ぜひ二人で受けてほしいです。お寺のチームの最小単位である住職夫婦が同じ方向を向くことが、良いお寺づくりへの近道です。あ、住職さんからも「外に出て勉強してきていいよ!」と奥さんの背中を押してあげてくださいね。

密成:受講したからこそ見えてくることがいっぱいあります。メインテーマが「お寺の運営」だからといって、中身を知らずに「仏教をビジネスとしてやっているんじゃないか」と決めつけるのは、まったくの誤解です。ここには男性も女性も、仏教を自分の生きる指針として前向きに真剣に取り組む人たちが集まっています。

 

地元の人々やお遍路さんで
賑わう「ヘンロマルシェ57」
お寺での活動を通して高まる社会的認知度が、
母校や美術館で仏教の話をする機会に

 


 

卒業生インタビュー『 私の寺業計画書 』

● お遍路カルチャーの次の百年へ地域と共に歩む
白川密成/あかね (高野山真言宗 府頭山 栄福寺 住職/住職の妻)
● 理想のお寺を次世代に渡す 希望に満ちた五十代の挑戦
大河戸悟道 (真宗高田派 正太寺 住職)
● 女性の「共感力」が結ぶ ご門徒との確かなご縁
長野文 (真宗大谷派 専念山 正法寺 坊守)
● お寺から始める 過疎の地域おこし 溢れるアイデアは無限大
三浦賢翁 (曹洞宗 海蔵山 大龍寺 住職)
● お寺の可能性を開くのは門徒さんの力と信頼関係
西村達也/聡子 (福岡県北九州市 浄土真宗本願寺派 無量山西法寺)
●「楽しいお寺」で人を集め、「選ばれるお寺」の実現へ
河村照円 (茨城県石岡市 真言宗智山派 阿弥陀院)
● 地域の喜びと悲しみを包み込むお寺を目指す
小原泰明 (愛知県豊橋市 曹洞宗 日東山西光寺)
● 自分が変わり 門徒さんも変わりはじめ そして、お寺が変わった
渡邉元浄 (静岡県伊豆の国市 真宗大谷派 正蓮寺)
miyajima_thumb_circle● 逆境の中、自分を信じて脱皮し続ける女性住職
宮島俊京 (佐賀県杵島郡 曹洞宗 祥雲山弥福寺)
okazawa_thumb_circle● 次代とのご縁を太く育てる、地域に開かれたお寺づくり
岡澤慶澄 (真言宗智山派 金峯山龍福院長谷寺)
sugawara_thumb_circle● 「寺内サンガ」でお寺が、地域が変わる
菅原 昭生/佳子 (浄土真宗本願寺派 温泉津・西楽寺)
okazawa_thumb_circle● 過疎地域から起こす、みんなのお寺改革。若き副住職の挑戦
德永佳嗣 (高野山真言宗 大田井山極楽寺)