卒業生インタビュー 大河戸悟道

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● 本科卒業生インタビュー 私の寺業計画書

理想のお寺を次世代に渡す。
希望に満ちた50代の挑戦

大河戸 悟道

(真宗高田派 正太寺 住職)
1961年愛知県生まれ。名古屋芸術大学卒業。アパレル関係、建築関係などで勤務。先代の闘病とともに僧侶専業となり、41歳で住職拝命。月例法話会など地道な布教活動を続けながら、イキイキとした正太寺を目指している。


 

「このままでいいのだろうか…」
次世代継承への不安を希望に変えるべく、未来の住職塾を受講

住職として50代に入り、親鸞聖人の750回大遠忌とそれにともなう駐車場整備や本堂の免震工事を終えたところで目標を失ってしまいました。一方で、檀家さんが亡くなるたびに次世代の方を知らないことを痛感する日々。息子の代にはお寺はどうなるだろう、という漠然とした不安がありました。
そんな折、未来の住職塾の一日体験教室に参加したんです。自坊の外部環境や内実をひとつひとつ検証するというアプローチを初めて体験しました。不安を分析することで次代に引き継ぐべきお寺の姿を見出したいとの思いから、本科の受講を決めました。

他のお寺にはない自坊の大切な宝に気付き、ありたいお寺の将来像を描いた

未来の住職塾のワーク「無形の価値の棚卸し」を通して受講生同士のお寺の違いがわかってくると、自坊の強みが見えてきます。例えば、田舎のお寺であることをデメリットにしか思えなかったのが、市街地のお寺からすれば常に本堂を開けられ人々が自由に立ち寄れる環境はそれだけでメリットだと気付けたりする。多角的な視点から自坊を見つめ直すと、いくつも宝が見えてきます。うちの宝は、お寺を支えてくれる檀家さんや、年忌や葬儀で新たに出会う人たちとのご縁です。そこに改めて気付き、「たくさんの人が楽しく集う賑やかなお寺を目指したい」との気持ちが沸いてきたのです。そして「次の世代の皆さんと良い縁を結ぼう」という目標が生まれた。そんな思いを整理して寺業計画書を作成したことで、不安は希望に変わりました。

寺業計画書でお寺の軸が定まり、目的の明確な活動を実行中

次世代との繋がりを目指して寺報をリニューアルしました。「悲しみの向こう側 - いのちのリレー」という新コーナーでは、檀家さんのお宅へ伺い、亡くなられた大切な方との想い出をお聞きしています。するとお寺への参画意識が芽生え始め、次世代檀家との新しい繋がりが生まれました。寺報が自坊の寺業計画には重要な要素であると気付いたことが、目的の明確に定まった寺報変革につながっています。
また、これまでお寺の行事の準備などは農村地域独特の当番制で賄ってきましたが、仏具のお磨きを自主的に手伝いたい人を募集してみました。住職の仕事を押し付けられると誤解されたらどうしようと心配もしましたが、「みんなでお寺を盛り立てよう」という明確な目標があったので勇気を出せました。結果、幅広い年代の男女が20名ほど集まってくれています。

50代の今こそ、年齢や宗派を超えて
活きたネットワークとつながる

50歳を過ぎた頃から「もう後がない」と焦っていた自分を「まだまだやれることがある!」と年齢も宗派も超えて自由にしてくれたのが未来の住職塾でした。実行力のある僧侶仲間とのネットワークは、今後のお寺の存続に欠かせないと実感します。今では充実感の中、縁ある人々や仲間たちと前向きなお寺づくりを進めています。

有志による仏具のお磨き
終わった後はワイワイと世代を
超えて楽しいお茶の時間
寺報のコーナー「のんのんさま
-ひかりかがやくほとけの子」には
檀家さんのお孫さんが登場

 


卒業生インタビュー『 私の寺業計画書 』

● お遍路カルチャーの次の百年へ地域と共に歩む
白川密成/あかね (高野山真言宗 府頭山 栄福寺 住職/住職の妻)
● 理想のお寺を次世代に渡す 希望に満ちた五十代の挑戦
大河戸悟道 (真宗高田派 正太寺 住職)
● 女性の「共感力」が結ぶ ご門徒との確かなご縁
長野文 (真宗大谷派 専念山 正法寺 坊守)
● お寺から始める 過疎の地域おこし 溢れるアイデアは無限大
三浦賢翁 (曹洞宗 海蔵山 大龍寺 住職)
● お寺の可能性を開くのは門徒さんの力と信頼関係
西村達也/聡子 (福岡県北九州市 浄土真宗本願寺派 無量山西法寺)
●「楽しいお寺」で人を集め、「選ばれるお寺」の実現へ
河村照円 (茨城県石岡市 真言宗智山派 阿弥陀院)
● 地域の喜びと悲しみを包み込むお寺を目指す
小原泰明 (愛知県豊橋市 曹洞宗 日東山西光寺)
● 自分が変わり 門徒さんも変わりはじめ そして、お寺が変わった
渡邉元浄 (静岡県伊豆の国市 真宗大谷派 正蓮寺)
miyajima_thumb_circle● 逆境の中、自分を信じて脱皮し続ける女性住職
宮島俊京 (佐賀県杵島郡 曹洞宗 祥雲山弥福寺)
okazawa_thumb_circle● 次代とのご縁を太く育てる、地域に開かれたお寺づくり
岡澤慶澄 (真言宗智山派 金峯山龍福院長谷寺)
sugawara_thumb_circle● 過疎地域から起こす、みんなのお寺改革。若き副住職の挑戦
菅原 昭生/佳子 (浄土真宗本願寺派 温泉津・西楽寺)
okazawa_thumb_circle● 過疎地域から起こす、みんなのお寺改革。若き副住職の挑戦
德永佳嗣 (高野山真言宗 大田井山極楽寺)