卒業生インタビュー 德永佳嗣

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● 卒業生インタビュー 私の寺業計画書

過疎地域から起こす、
みんなのお寺改革
若き副住職の挑戦

徳永佳嗣

(高野山真言宗 大田井山極楽寺 副住職)
1985年宮崎県串間市生まれ。豊橋技術科学大学卒業。26歳で高野山寳壽院にて修行し、金剛峯寺本山研修生を修了。28歳で極楽寺の副住職に就任。地域に明るい話題を提供しながら、悩み事があれば一緒に考えてくれるような、全ての世代に愛されるお寺を目指している。



  

未来の住職塾を受講したきっかけは、
「自分の代でお寺が終わるのでは…」という不安

一般企業に勤めたのち、お寺を継ぐ決心をし高野山の修行に入りました。二年前に副住職として自坊へ戻ってからは、とにかく何かやってみようと奮闘する毎日。ところが、仏教や僧侶としての知識は学んでいてもお寺の運営に関しては無知で、「本当にこれでお寺が良くなっていくのだろうか」と、自信や確信の持てない行動に不安が湧いてくるのを感じていました。宮崎県の最南端に位置する自坊では地域の過疎化も進行しています。「うちのお寺は自分の代で終わってしまうのではないか…」という焦りの中で全国のお寺の取り組み事例を探し始めた折に、未来の住職塾と出会ったんです。一日体験教室に参加して、自分の求めるものがここにあると感じ、受講を決めました。

「もっと人の力を頼っていいんだ!」
多様性に富んだ頼もしい仲間たちとの出会い

未来の住職塾で得た学びのひとつは、「もっと人の力を頼る」ということです。宗派や立場を超えた受講生とグループワークで意見を出し合っていると、想像を超えたアイデアに接します。それまで身内だけで考えては行き詰まっていましたが、仲間の力を借りることで自坊の持つ可能性が具体的になり、現実感のある希望が湧いてくるんです。
もうひとつの大きな学びは、「情報を構造化する」ということ。フレームワークで情報を整理しながら意義深い議論を行う方法や、具体的な答えに辿り着く力が養われました。これは自坊での話し合いに今とても役立っています。

お寺の目標を明確にし、総代さんと共有。
組織の風通しが良くなり、お寺に活気が出てきた

お寺の将来を真剣に考え、約一年をかけて寺業計画書を作りました。寺族や総代さんとも共有しています。自坊の目指すビジョンが明らかになったおかげで、お寺の取り組みについてお互いの意見を言いやすくなりました。「みんなでお寺を良くしていこう」という思いを強く持ってくれるようになったと感じます。先日、総代さんから「過疎化が進んで、あちこちの集落で盆踊りが廃れてしまった。境内で開催して、お寺の行事として保存してはどうだろう?」とのアイデアが出ました。また、何十年も前に消滅した婦人会を復活させよう!との話も持ち上がり、若手を中心に準備を進めています。何をするにも、お寺の軸となるビジョンに立ち返って考えるようになったので、行き当たりばったりの行動もなくなりました。

お寺に関わるみんなと力をあわせて明るい未来を切り開く

皆さんの中には、お寺の運営や次世代への継承に不安を感じている方もいらっしゃることでしょう。私は、自坊は本尊さんとのご縁のもとに集まったみんなのお寺であると考えています。一人で頑張るのではなく、有縁の皆さんと力を合わせれば、それは素晴らしいお寺になるのではないでしょうか。未来の住職塾には、そのヒントがたくさんあります。一人で悩まず、私達と一緒に考えていきませんか。

  

2016-tokunaga1「夏休みこども寺子屋」では、お経を読ん
だり、座禅や数珠づくりなどの非日常を
体験できる
2016-tokunaga2お寺の境内で「花まつりグラウンドゴルフ
大会」の授賞式。

卒業生インタビュー『 私の寺業計画書 』

● お遍路カルチャーの次の百年へ地域と共に歩む
白川密成/あかね (高野山真言宗 府頭山 栄福寺 住職/住職の妻)
● 理想のお寺を次世代に渡す 希望に満ちた五十代の挑戦
大河戸悟道 (真宗高田派 正太寺 住職)
● 女性の「共感力」が結ぶ ご門徒との確かなご縁
長野文 (真宗大谷派 専念山 正法寺 坊守)
● お寺から始める 過疎の地域おこし 溢れるアイデアは無限大
三浦賢翁 (曹洞宗 海蔵山 大龍寺 住職)
● お寺の可能性を開くのは門徒さんの力と信頼関係
西村達也/聡子 (福岡県北九州市 浄土真宗本願寺派 無量山西法寺)
●「楽しいお寺」で人を集め、「選ばれるお寺」の実現へ
河村照円 (茨城県石岡市 真言宗智山派 阿弥陀院)
● 地域の喜びと悲しみを包み込むお寺を目指す
小原泰明 (愛知県豊橋市 曹洞宗 日東山西光寺)
● 自分が変わり 門徒さんも変わりはじめ そして、お寺が変わった
渡邉元浄 (静岡県伊豆の国市 真宗大谷派 正蓮寺)
miyajima_thumb_circle● 逆境の中、自分を信じて脱皮し続ける女性住職
宮島俊京 (佐賀県杵島郡 曹洞宗 祥雲山弥福寺)
okazawa_thumb_circle● 次代とのご縁を太く育てる、地域に開かれたお寺づくり
岡澤慶澄 (真言宗智山派 金峯山龍福院長谷寺)
sugawara_thumb_circle● 過疎地域から起こす、みんなのお寺改革。若き副住職の挑戦
菅原 昭生/佳子 (浄土真宗本願寺派 温泉津・西楽寺)
okazawa_thumb_circle● 過疎地域から起こす、みんなのお寺改革。若き副住職の挑戦
德永佳嗣 (高野山真言宗 大田井山極楽寺)