お寺の未来ブログ

信頼できるお寺・お坊さんとのご縁が求められている - エンディング産業展2017に出展して/井出悦郎

2017年8月29日

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8月23日(水)から25日(金)にかけて東京ビッグサイトで行われたエンディング産業展2017に、全国約30名のお坊さんと一緒に『まいてら』のブース出展を行ないました。

ひときわ目立つ黄色の空間。
僧衣に身を包んだお坊さん。

存在感のある『まいてら』のブースには、約2,000名の方が足を運んでくださいました。
まいてら寺院カードを約4,000枚もお渡しすることができ、多くの方にまいてらの存在と、全国に少しずつ広がっている「安心のお寺」の輪を認知いただくことができました。

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今回、まいてらとして出展した目的は、「終活相談に応じることを通じ、来場する一般生活者に『お坊さんと話せてよかった』という体験と安心を提供する」というものでした。
エンディング産業展では大量の終活情報に触れられる一方、それらの情報を整理する軸となる死生観についての展示があまり見当たりません。お寺やお坊さんは死生観に関する専門家ですので、来場者がお坊さんと話すことで終活に関する考え方が整理され、安心を感じながらお帰りいただくということを目指しました。

一般の来場者の方からは、実家のお墓のこれからについて不安をいだいている方、納骨できるお寺を探している方など、色々な悩みをお坊さんに吐露されていました。中には「今日は話ができて良かった!」とスッキリした表情をされて帰られる方もいらっしゃいました。
一方で、お寺に関する基本的な質問なども多く寄せられ、終活という突っ込んだテーマだけでなく、お寺や仏事などに関する基本的な事柄を分かりやすく広く伝えていくことも重要性にも気づかされました。

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また、展示会の性質上、一般の来場者だけではなく、葬祭や仏具業者の方々も多く来場されました。業者の方々も、お坊さんと話しているうちに実家のお墓についてなど、人生相談にもつながることもあったようです。お坊さんのやわらかい雰囲気によって、仕事だけではなく、いつの間にかプライベートにも会話がはずむのでしょう。
ブースに来場された方々の声については、またの折に機会をつくってお知らせしたいと思います。

そして、ブースで見られた来場者の反応としては次の3点が挙げられます。

1.多くのお寺の情報が分かりやすく可視化されていることが驚かれた
まいてらブースを訪れた方からは、「へー、お寺さんを紹介するサイトねぇ」「お寺のことってよく分からないから、こういうのがあるといいよね」と、多くの驚きの声が聞かれました。お寺というものへの一般的な先入観からすると、まいてらの取り組みはとても斬新なものに映ったようです。
ただでさえお寺の情報は世の中に少ないですし、情報があったとしても理解が難しいということがしばしばあります。その中で、一つひとつのお寺の情報が、特長や人柄も含めて分かりやすく可視化されていることは、お寺と世の中の生活者の間に良いコミュニケーションを生むことに間違いなくつながるであろうという確信が深まりました。

2.「安心のお寺10ヶ条」への評価が高い
一般の方だけでなく、業者さんも、どのお寺に安心して相談できるのかが分からない中、一定の基準(安心のお寺10ヶ条)をクリアされたお寺のみが登録されているという点に、多くの方が評価されていました。
何でも登録できる玉石混交のポータルサイトではなく、お寺の特長や取り組みなどをしっかり見極められた上でお寺が登録されていることに、安心を感じられるようでした。中には「お寺の品質保証だね」とおっしゃる方もいました。

3.信頼できるお寺・お坊さんは間違いなく求められている
葬祭業者や仏具業者からは、「お客様からお寺の紹介を頼まれる際、どこのお寺を安心してご紹介してよいのか悩むことがある」という声が多く聞かれました。
突っ込んで聞いてみると、従来からご縁のあるお寺があったとしても、法外なお布施や一方的なコミュニケーションでお客様の信頼をそこねてしまうことも少なくないとのこと。ご遺族の様々な事情をしっかりふまえて柔軟に相談に応じてもらえるお寺とのご縁は、多くの業者から求められていました。お布施金額の高い、安いというよりも、相手の立場にたった柔軟な相談・対応力というのが、世の中から求められているお寺の像であるということが、様々な方々との会話を通じて浮かび上がってきました。

今回のエンディング産業展では、多くの生活者や業者の方々との交流を通じて、お寺やお坊さんに寄せられている期待をひしひしと感じるとともに、その期待に対して具体的に応えていく仕組みも大切だと気づかされました。
期待も期待のままで終わってしまっては失望感につながってしまいますので、多くのお寺の連帯によって、世の中の多くの生活者に安心を提供していく具体的な取り組みが今こそ求められていると感じます。
まいてら(一般社団法人お寺の未来)は、これからも生活者をはじめとして、様々な方々との対話を大切にしながら、お寺やお坊さんとつながる安心を多くの人々にお届けしていくことに貢献します。

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『まいてら』へのリンク → http://mytera.jp/
『まいてら』にご興味のあるご寺院はこちら → http://www.oteranomirai.or.jp/mytera/

 

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1979年山形県生まれ、東京育ち。一般社団法人お寺の未来代表理事。東京大学文学部中国思想文化学科卒業。東京三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)等を経て、経営コンサルティングのICMG社では日本を代表する大手一部上場企業の経営改革、ビジョン策定・浸透、グローバル経営人材育成等、「人づくり」を切り口に経営中枢への長期支援に従事。未来の住職塾では講師、全体プログラム設計、お寺360度診断開発等を担当。近著に『住職の教科書 基礎編(上・下巻)』。